成績集計ツール「みんなのせいせき」の機能・仕様の解説(2017年4月版)

先日、学科でテストの成績を集計・順位付けするためのツールを作りました。

私の所属する学科(電気系)では日頃の授業の成績が卒論配属に関係するため、みんな自分の現在位置を知れると便利だろうなと思ったのが作った理由です。
(というのはあくまでも理由の半分で、残り半分は単純にどんな点数分布になっているのか興味があったからです(笑))

「みんなのせいせき」のリンクはこちら:(ベーシック認証がかけてあるため学科の人しか成績の登録・閲覧に進むことができません)

https://eeic-scores.herokuapp.com/

ソースコード (GitHub) はこちら(まだ整理が間に合っておらず汚いです):

https://github.com/elecho1/score_competing_tool

以下、今更感満載ですが「みんなのせいせき」の機能・構成を解説してみたいと思います。

機能の概要

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TeX Live(2016)のls-Rの作成を止める方法

 TeX Liveでは、デフォルトの設定ではls-Rというファイルを用いてパッケージやフォント場所の一覧を管理しています。ただし、

  • パッケージやスタイルファイルを追加するたびに
mktexlsr

  コマンドを用いてls-Rの一覧表を更新する必要がある。

  • ls-Rファイル内では日本語ファイル名が文字化けする。

というようなデメリットがあります。

 ls-Rを使うメリットはパッケージの検索時間を短くするためと言われていますが、ハードディスクの速度が上がった今ではls-Rを使う必要性もなくなってきています。

 ということで、ls-Rの作成・利用を止めてみることにしました。

デフォルト設定が書かれている場所

C:\texlive\2016\texmf-dist\web2c\texmf.cnf  

を見てみると、(97行目あたり)

% TEXMFLOCAL precedes TEXMFDIST because locally-installed versions
% should take precedence over distribution files -- although it is
% generally a source of confusion to have different versions of a
% package installed, whatever the trees, so try to avoid it.
TEXMF = {$TEXMFCONFIG,$TEXMFVAR,$TEXMFHOME,!!$TEXMFSYSCONFIG,!!$TEXMFSYSVAR,!!$TEXMFLOCAL,!!$TEXMFDIST}

と書かれています。

 この!!$TEXMFSYSCONFIG!!$TEXMFSYSVAR!!がls-Rを使うということを意味しています。
 つまり、この!!を消せばls-Rを使わない運用に切り替えることができます。ただし、\texmf-dist内のファイルはTeX Liveをアップデートすると書き換わってしまうので、以下のファイルを書き換えます。

設定を変更する場所

C:\texlive\2016\texmf.cnf

内のtexmf.cnfにユーザー自身の設定を書き加えます。

今回は、!!を消した

TEXMF = {$TEXMFCONFIG,$TEXMFVAR,$TEXMFHOME,$TEXMFSYSCONFIG,$TEXMFSYSVAR,$TEXMFLOCAL,$TEXMFDIST}

をファイルの末尾に書き加えます。

こうすれば、ls-Rを用いないパッケージの利用ができるようになります。

TeXworksにテンプレートとスクリプトを追加する方法(Windows)

(追記 17/1/27) TeXworksにおいてスクリプトファイルなどが保存される場所は予め決まっているようです。この場所をどのように変更するか分からないので、ご存じの方はお知らせいただけると幸いです。


まず、デフォルトの設定でのテンプレートやスクリプト・各種設定のファイルの保存場所は以下のようになっています。

TeXworksのテンプレート・スクリプトの場所(TeX Liveの場合)

 C:\texliveにインストールした場合、 テンプレートは

C:\(ユーザー名)\.texlive2016\texmf-config\texworks\templates\

に、スクリプトは、

C:\(ユーザー名)\.texlive2016\texmf-config\texworks\scripts\

に置かれています。

TeXworksのテンプレート・スクリプトの場所(W32TeXの場合)

 C:\w32texにインストールした場合、(おそらく) テンプレートは

C:\w32tex\share\texworks\twdata\templates\

に、スクリプトは、

C:\w32tex\share\texworks\twdata\scripts\

に置かれています。
(ただし、このフォルダがどのTEXMFツリーに属しているかは分からないです…)

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TeXのいろいろな設定(個人用メモ)

TeXの変数多重TEXMFツリーのパスの調べ方

コマンドプロンプトで、

kpsewhich -var-value TEXMFLOCAL

と打つとパスが出力される。
TEXMFLOCALのかわりにTEXMFMAINTEXMFHOMETEXMFDISTなどが調べられる)

なお、直接これらの変数が定義されているファイルは、

C:\texlive\2016\texmf-dist\web2c\texmf.cnf   

である。

ユーザーがこの設定を書き換える際は、

C:\texlive\2016\texmf.cnf

に設定を書き加えます。

(このことは、texmf-dis内のtexmf.cnf内に記載されています。)

% If you modify this original file, YOUR CHANGES WILL BE LOST when it is
% updated.  Instead, put your changes -- and only your > changes, not an
% entire copy! -- in ../../texmf.cnf.  That is, if this file is
% installed in /some/path/to/texlive/2016/texmf-dist/web2c/texmf.cnf,
% add your custom settings to /some/path/to/texlive/2016/texmf.cnf.